
車はほぼ毎日使うものですし、いざ買うとなるとその機能や見た目にこだわりたくなりますよね。ただ、車は高価なので、
「どうすればお得に車を手に入れられるか」
と考える人が大多数なのではないかと思います。車ではないですが、私自身も大手通信キャリアからコスパの良い格安スマホに乗り換えて
「なんでもっと早く気付かなかったんだ!」
と嘆いたことがあります。この記事をご覧になっている皆さんも私と同じような思いをしないよう、新車を買う場合と中古車を買う場合を比べて、どっちが得なのかご紹介したいと思います。
携帯電話なら数千円の違いかもしれませんが、車だと数万、数十万円の違いにもなってきますからね。
また、買った車を何年も乗り潰す場合、どういったことに気を付ければ良いのかについてもご紹介したいと思います。
目次
新車購入のメリット

まずは、新車を買う場合のメリットを2点ご紹介したいと思います。
エコカー減税
エコカーを購入した際に、税金において優遇される制度です。自動車を購入した際にかかる税金には自動車重量税、自動車税・軽自動車税等があります。
もし、エコカー減税の対象車両(例:電気自動車)を購入すると、
自動車重量税 | 100%減税 |
自動車税 | 約75%減税 |
軽自動車税 | 約75%減税 |
という具合に優遇されます。
エコカー減税の対象車両としては
- ガソリン車
- ハイブリッド自動車
- 電気自動車
- クリーンディーゼル車
- 天然ガス自動車
などが含まれます。
中古車の場合、どんな車を買ったとしてもエコカー減税は適用されませんので、
「環境に配慮しながら、お得に車を買いたい」
と考えている方には大きなメリットになるかもしれませんね。
オプション自由
新車購入におけるメリットとして、デザイン性・安全性・利便性の面において自分の好きなようにカスタマイズできる点が挙げられます。
例えば、
- 純正ナビ
- バックモニター
- LEDヘッドライト
- 自動ブレーキシステム
などのオプションがあげられます。私は免許を持ってはいるものの、バック駐車が全くできないので、バックモニターはマストですね(練習しろ)
ちなみに、中古車購入の場合でもオプションを追加することは可能ですが、機能を後付けすることになります。なので、製造段階で車に組み込む新車のオプションと比べると割高になります。
新車購入のデメリット

次に、新車購入のデメリットを3点ご紹介したいと思います。
高価格
ホームページやお店で車を探していると
「なんでこんなに高いの?」
と思ったことが一度はあるのではないでしょうか。数十年前と比べて車体価格は上昇しているにも関わらず、私達の平均年収は上がっていないので、こう感じるのも当然です。
先ほどご紹介したような様々なオプションが標準搭載されるようになってきたため、それに伴って車体価格も必然的に上がってしまっているという背景があります。
「自分に必要なものだけ付いていればいいのに・・・」
と感じる方にとっては、新車購入はお得ではなくなる可能性が高くなります。
選べる車種が少ない
2016年の1月から10月で見てみると、トヨタが自社開発した新車数は0です。また、日産は新型セレナを発売したものの、新車の国内導入は2年半ぶりになります。
これには、日本国内においてミニバンと軽自動車が異常な人気を持ち、他のモデルを売り出しにくくなったという背景があります。
さらに、新車市場ではなるべく在庫が出ないように、契約・注文を受けてから生産するのが基本です。なので、モデルチェンジがあった場合、旧モデルが市場からすぐに消えてしまうという側面もあります。
車の種類に強いこだわりを持つ方からすると、この点は重要な要素になってくるかもしれませんね。
納車期間が長い
新規車種やフルモデルチェンジした車種を注文してから、納車されるまで一般的に3か月~1年かかると言われています。
この納車期間の長さの原因として、メーカー各社が海外向けの生産に力を入れているということが挙げられます。国内市場と海外市場では、圧倒的に海外市場における需要の方が大きいので、国内への納車はどうしても遅れがちになってしまいます。
また、新車の発売数か月前から予約注文を行うという独特の商習慣が根付いていることも原因として挙げられます。これは、メーカー側からすると、生産開始前にある程度の需要を把握することができるという利点に基づきます。
せっかく注文したのに、実際に乗るまでに何か月も待たされるのは誰だって嫌ですよね。いつ届くのかソワソワし始めて、
「車のことが気になって仕事に身が入らない・・・」
という状態にだけはなりたくないですよね。
中古車購入のメリット

中古車購入のメリットは基本的に新車購入のデメリットの逆と考えてもらえれば大丈夫です。以下では中古車のメリットを3点ご紹介します。
低価格
中古車の特徴として、その安さがあげられます。どのくらい安いかというと、同じ車でも30万円以下のものから新車に近い価格のものまで様々です。
中古車はそれぞれの年式、走行距離、改造歴、事故歴等が異なるため、同じ車種でも価格は全く異なるという現象が起きます。しかしそうすると、
「買った中古車がしばらくして壊れだしたら最悪じゃん」
と思いますよね。実際その通りで、車にかかる費用を抑えるために中古車を買ったのに、修理等のメンテナンスに費用がかかってしまうと本末転倒です。そのため、中古車選びの際にはある程度の知識が必要になります。(これについては「中古車のデメリット」で書きますね。)
選べる車種が豊富
中古車の価格は同じ車でも様々だと書きましたが、種類に関しても選べるものは様々です。今市場で人気のある車の旧モデルなどはもちろんのこと、十数年前に製造されて、今はもう製造が中止された絶版車などが売られていることもあります。
値段はそこまで変わらないかもしれませんが、市場で人気のある新モデルを手に入れることもできます。私は個性的な車が好きなので、中古市場で買うとしたら絶版車をさがします(逆に費用かかりそう)
納車期間が短い
注文後に製造が開始される新車とは異なり、中古車の場合は車の点検や整備だけで済むので、納車期間が短いです。一般的には1週間から2週間ほどかかると言われています。
あまり多くはない例ですが、
- 車検が残っている
- 車庫証明がすぐとれる
- 補修箇所があまりない
といった条件がそろえば3~4日で納車が完了することもあります。
逆に納車期間が長い場合は3週間以上かかることもあります。以下のような場合納車期間が少し長くなることがあります。
- 車検が切れている車を購入した場合
- 購入場所を納車場所が離れている場合
- 人気の車種を購入した場合
車のことでソワソワしたくはありませんから、このあたりについてはしっかり気を付けたいですね。
中古車購入のデメリット

中古車購入のデメリットは、質の悪い車を購入してしまう可能性があることです。これは、新車と中古車どっちが得かという話の根幹に関わってくるので慎重になりたいところですね。
質の悪い車を購入する可能性
まず、当然ですが安い車にはそれなりに理由があります。安い理由の多くはその車が事故車であるからです。中古車市場でいう「事故車」とは「骨格部分にあたる部分を過去に修復した過去がある車」のことを言います。
「修復したなら大丈夫じゃないの?」
と思うかもしれませんが、実はそうではありません。車の骨格部分の完全修理は難しいため、そういった車ではまっすぐ走れなかったり、スピードを出した時に右や左に曲がってしまうことがあります。
となると、事故車を購入しないようにすることが大切になります。修復歴の有無は開示義務があるので、担当者に聞けば教えてくれます。なので、担当者に聞き、試乗して問題が無いことを確認してから購入するようにしましょう。
次に、中古車が安い理由として、「メンテナンスが必要」ということがあげられます。30万円以下で購入できるような中古車は、オイル交換やベルトの状態のチェックをこまめにしなければならないことがあります。
車に疎い方は面倒くさがってそういったメンテナンスを怠ってしまうかもしれません。しかしそうすると、走行途中に走れなくなって事故に繋がる危険があります。なので、「安いから」という理由だけで購入するのは避けましょう。
乗り潰す際の心得

車を購入する際、新車と中古車どっちが得かということを見てきましたが、購入後の乗り方に関しても少し触れたいと思います。以下では、より費用を抑えるためには車をどう乗りつぶすべきなのかお伝えします。
「乗り潰す」の定義
「乗り潰すってどういうことよ?」
という方のために、まず「乗り潰す」とはどういうことなのか説明したいと思います。一般的に車を乗り潰したといえるのは新車購入時から5~7年以上乗り続けた場合をいいます。
5年目と7年目はそれぞれ2回目と3回目の車検の時期と重なります。そのため、買い替える方の多くはこの時期に車を手放します。したがって、5~7年以上乗り続けた場合に「乗り潰した」とみなされるようです。そして、それ以降は車の価値もどんどん落ちていきます。
また、距離に関していうと、10万kmが乗り潰したかどうかの基準になっているようです。これは新車購入時から何年乗り続けたかとは関係がないので注意が必要になりますね。
13年目に注意
先ほど、5~7年以上乗り続けると車の価値はどんどん落ちていくとお伝えしました。
「じゃあ車を乗り潰すなら10年、20年ってできるだけ乗り続けた方が良いの?」
と思うかもしれませんが、実はそうでもありません。というのも、仮にメンテナンスをこまめに行っており、しっかり走れる車だったとしても、13年目からは自動車にかかる税金が重くなるからです。
自動車税 | 重量税 | ||
13年目以降 | 13年目以降 | 18年目以降 | |
軽自動車 | 15%増税 | 20%増税 | 33%増税 |
普通自動車 | 15%増税 | 39%増税 | 39%増税 |
具体的には表のようになります。なぜこのような仕組みが取られているかというと、ガソリン車を早々に手放して、環境に優しいエコカーを皆さんに購入して欲しいという政府の意図があるからです。
したがって、電気自動車やハイブリッド車を購入すれば、13年目以降に税金が重くなるという仕組みは適用されません。これに加えてエコカー減税の仕組みもありますから、
「環境に配慮しつつ、お得に車に乗りたい」
と考えている方にとって現行の制度は非常に親和性が高いと言えそうですね。
買い替えた方が良い時
ここまで、乗り潰すことを前提に話を進めてきましたが、実は買い替えた方がお得になる場合もあります。以下では買い替えた方が良い場合を2つご紹介したいと思います。
1つ目はエンジン系統やミッション系統が故障した場合です。エンジン系統やミッション系統とは車の心臓部分にあたり、その修理には多大な費用がかかります。エンジン系統なら100万円前後、ミッション系統なら30~40万円前後といわれています。
2つ目は軽自動車に乗っている場合です。リーズナブルで燃費も良い軽自動車ですが、その反面普通自動車よりも故障しやすくなっています。車に無理をさせて何年も乗るとなると、修理費などが重なり費用が高くつくことになるでしょう。
そもそも軽自動車は乗り潰すことを想定して製造されていませんので、早期に買い替えることをおすすめします。
【新車/中古車】どっちが得?|車を乗りつぶす際に大切な心得|まとめ

今回は新車と中古車どっちが得なのかということと車を乗り潰す際に大切な心得についてご紹介しました。
ここまで書いてきてあれですが、新車と中古車のメリット・デメリットについては、買い手によって判断が分かれると思います。例えば、オプションが自由(新車のメリット)というのは
「自分好みにカスタマイズしたい!」
という人には魅力的に見えるかもしれませんが、
「車は手段でしかない。乗れれば良いのだ。」
という人には全く魅力的ではないですからね。
自分がどういうカーライフを送りたいのかということを整理した上でメリット・デメリットを参考にしていただければ、どっちが得かということもおのずと見えてくるのではないかと思います。
ちなみに私なら新車でエコカーを買って20年くらい乗ると思います。環境に配慮した車は今後さらに税制上の優遇等が受けられるようになりそうな気がしますからね。
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