
現在猛威を振るっている、新型コロナウィルスですが
人間界だけにとどまらないとする衝撃の記事がありました。
米ニューヨーク市のブロンクス動物園で飼育されているトラに
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査を行ったところ、陽性反応が出ました。
今回検査したのは1頭だけですが、このほか6頭のネコ科動物に症状が認められるとのこと。
現地時間の4月5日午後、米農務省が発表しました。
猫からヒトへ、人から猫へコロナウィルスの感染が広がっていくことになるでしょうか。
猫とコロナウィルス

「私たちの知る限り、人から(野生)動物にCOVID-19が感染した初のケースです」と
ブロンクス動物園の主任獣医ポール・カレ氏はコメントしています。
今回、陽性反応が出たのは、ナディアという名の4歳のマレートラ。
現段階で感染経路はわかっていないが、動物園は3月16日から閉園しており
おそらく無症状の飼育員から感染したと思われるとのこと。
ヒトから動物への感染が確認されたということになります。
猫の世界でのコロナウィルス

もともと猫の世界では
猫腸コロナウイルス(FECV)と、猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)というものがあります。
この二つのウィルスはとても似ていて、一般的な検査で区別することはできません。
しかし、区別がつきづらいとはいえ、症状は大きく違います。
猫腸コロナウイルス(FECV)
一般的には、軽い腸炎を起こしたり、無症状の場合が多く
数ヶ月で治ってしまうことが多い病原菌の弱いウイルス
猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)
一度かかってしまうと治療法がないウィルス
多くは腹膜炎を起こし、最終的には猫を死に至らしめる怖い病気です。
コロナウイルスにかかっても
全ての猫がこの猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)を発症するとは限りません。
ウイルス感染猫のうち発症するのは10%ほどと言われています。
ちなみに・・・
犬の世界でも、コロナウイルスはあるようです。
しかしこちらのコロナウイルスはワクチン接種で防げるようなので
少し安心ですね。
猫のコロナウイルス予防や治療法は

現段階で、ワクチンはなく
猫伝染性腹膜炎を発症した場合、完治する治療法はありません。
治療を行っても回復することは稀です。
このウィルスは
猫の糞便や尿、分泌物などから広がります。
多頭飼いをしていると、一匹の感染猫がいるだけで、他の猫全てに感染してしまうので注意が必要です。
そして、気候や居住環境の変化、周囲の人や動物の変化など
猫の免疫力を低下させたり、ストレスを感じさせることが原因で発症すると言われています。
人間と同じですね。
ストレスは万病の元になり得るので、猫と人間一緒に
ストレスフリーで楽しい生活を送れば、病気を吹き飛ばすことができそうです。
人間と猫コロナウィルスの関係は

米科学雑誌「サイエンス」に
新型コロナウィルスと動物との実験を行なった
中国の研究チームの研究結果が掲載されています。
この研究結果によると
猫とフェレットに関しては、感染は起こりやすく、中でも猫は空気感染での影響を受けやすい
ことがわかりました。

猫やフェレットは感染しやすいが、犬は感染しにくい。
これは猫好き、フェレット好きにはとてもショックな結果ですね。
また、武官ウイルスセンターの研究者たちが出した他の論文では
「武漢における新型コロナウイルス肺炎発生後の猫を102匹選んで検査した結果
約15%(正確には14.78%)が陽性を示した(コロナ感染していた)。
コロナ肺炎発生前の猫では陽性反応はない(感染していない)」
人間がコロナウィルス陽性でない状態では、猫はコロナウイルスに感染することなく
人間が陽性になってから、猫もまた陽性になっていた
ということを意味しています。
つまり猫が感染経路ではないということです。
外出自粛が続いていて、家にいる時間が長くなっている今のような時に
最高の癒しになる猫ですが
自分が感染し、うつしてしまったら大変です。

もし、飼い猫が感染してしまい、それが原因で捨てられる猫多数
なんて事は、絶対ダメです。
ペットとはいえ、一度飼い始めたら、家族と同じ。
家族が病気の時、家から放り出さないですよね?
最後まで面倒を見ることが大事です。
冷静な対応を心がけましょう。
猫とコロナウィルス感染経路まとめ

今回の新型コロナウィルスの感染源は
「コウモリ」のコロナウイルスがヒトに感染したと考えられています。
ペットからヒト、ヒトからペットの感染は
いまのところ「ネコ科」の一部だけで確認され、他の動物では確認されていません。
しかしあくまでもいまのところ。まだまだ分からないことが多いウィルスです。
自分が感染している、または疑わしいと思える場合は
ヒトと同じくペットともソーシャルディスタンス(社会的距離)をとり
できるだけ濃厚接触は避けましょう。
ペットと一緒に、アフターコロナを迎えましょう。
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