
突然ですがあなたは幽霊を信じますか?
夜中に山の中をドライブしていたら髪の長い女性が道路の真ん中に立っていた。
シャワーを浴びていたら後ろから手で肩をぽんっとたたかれる感触がした。
怪談話でそんなはなしをよく耳にしますが、こんなに科学が発展した時代でも幽霊の真偽は証明できていないのでしょうか。
実はかなり昔からたくさんの科学者たちが研究をしていたようです。
はたして幽霊はいるのか。科学の目線で検証していきます。
目次
幽霊はいるのか ~魂の存在~

幽霊とは「この世に未練を残して死んだ者の魂が現世に留まったもの」とあります。
幽霊と魂は密接した関係にあるようです。
ということは魂が実在しないことを実証すれば、おのずと幽霊の存在自体も怪しくなります。
幽霊は怖いですが魂が存在しないとなると死後の世界もないのでしょうか・・・魂の有無が気になります。
人間に魂があるのか調べた人たちがいたのでみてみましょう。
科学で解明! 魂は存在する
魂の存在を実験で証明しようとした人物がいます。
アメリカの医師ダンカン・マクドゥーガルです。
彼は死ぬ瞬間に肉体から魂が抜けるのであれば、死ぬ間際に魂の重さの分だけ人の体重は減少するのではないかと考えました。
そこで死期が迫った患者6人の死ぬ際の体重の変化を記録したのです。
6人の体重の平均値を計算した結果、人間の魂の重さは21グラムだと発表しました。
彼は人間だけではなく犬15頭の体重の変化も観測しています。
結局犬には体重の変化がみられず動物には魂がないと彼は確証したのです。
科学で解明! 魂は存在しない
この研究結果に反証した人物が医師のオーガスタス・P・クラークです。
人は息を引きとると血液を冷やせなくなるため、急激に温度が高くなり発汗します。
その結果が体重減少につながるのは明白だと反論を唱えました。
そして犬には汗線がないため体重の変化がなかったのは当然だともしました。
つまりいまだに魂の存在は物理学的に証明できないままなのです。
しかしこれだけでは魂が存在しない証明にもなりませんし、もちろん幽霊はいるのか結論が出るはずもありません。
まだまだ探っていきましょう!
幽霊はいるのか ~超常現象~

現在の自然科学の知見では説明できないことを超常現象といいますが、科学で解き明かされた現象もあります。
ここからは科学の力で超常現象の謎に迫ります。
幽霊はいるのか検証していきましょう。
科学で解明! 得体の知れない気配

夜中に道を歩いていて後ろから人がついてきているような気がしたことはありませんか?
振り向いても誰もいないのにまた歩き出すとやっぱり誰かがついてきている気がする。
その怖い現象は脳の錯覚かもしれません。
スイスの研究者が行った実験で得体の知れない存在は、脳の錯覚により簡単につくられるということがわかりました。
実験方法
その実験というのがこちらです。
このロボットはスティックを操作すると、スティックの動作を模倣してアームが動くように設定されています。
まずは被験者にロボットのスティックを手で前に押してもらいます。
すると被験者のすぐ後ろにあるアームがスティックと同じ動きをして、前に伸び被験者の背中に接触します。
ここで重要なのはアームの動作をスティックの動きから、数秒遅らせて反映するようプログラムされていたことです。
実験結果
スティックとアームの反応時間が同じだと、被験者は自分が自分の背中を押したような感覚になったそうです。
しかし反応時間にずれがあったとき被験者はなんらかの存在感を感じたといいます。
なかには複数人の気配を感じたり恐怖で今すぐ実験を辞めるように申し出た人もいたのだとか。
ロボットが背中を突いているのに自身が背中を突いている感覚になるのも奇妙ですよね。
なにより数秒動作をずらしただけで、ロボットでも自分でもない得体の知れないなにかだと感じ恐怖まで覚えるなんて驚きです。
結果検証
これは脳から出される体を動かす信号と知覚の間にズレが生じて起こる現象だそうです。
このズレは普段は起こりえない感覚であることから得体の知れない何者かが自分の背中を突いているという感覚に襲われ恐怖を覚えるのです。
実際実験ではロボットが背中を突いているのですが、脳は自分自身が始めた動作をあたかも別の何者かが起こしたもののように誤認識してしまうことがあるということがこの実験からわかりました。
研究者のひとりはこの結果をもって、幽霊はいるのか突き止めることを諦めたんだそうです。
科学で解明! 幽霊の声

心霊スポットやホラー映画などの映像に「助けてー」「苦しいー」などの音声が混じっていた。
撮影時には何も聞こえなかったし誰もいなかったのに。
なんて怖いはなしを聞いたことはありませんか?
この幽霊の声のような存在も科学で説明ができるのだそうです。
声を作り出す
耳を塞いでいても頭の中で声が聞こえる、というまるでテレパシーのような現象を意図的に起こすことができます。
音声を記憶させたマイクロ波を人間の頭部へ照射すると脳内に声のような音を送れるのです。
これはマイクロ波聴覚効果(フレイ効果)といい、実際にこの技術を搭載した脳内音声装置なるものも実在します。
悪用されるととても危険なので詳しい照射方法などは公的には公表されてはいません。
原理も非常に難しく正直私もさっぱりわかりません。
が、すでに世界ではテレパシーのような機械を作れる技術があるということなのです。
幽霊の声が聞こえたと感じたら、もしかしたら誰かがあなたにマイクロ波を照射しているのかもしれません。
そうだとしたら幽霊以上に怖いですが。
科学で解明! ポルターガイスト・ラップ音

曰く付きの建物や古い病院などで突然カタカタと置物が浮いたり、「パチパチ」「ドンドン」という大きな音が聞こえてくる。
怪談の定番ですよね。
このようなポルターガイストとラップ音などの奇怪な現象も科学で説明できるといいます。
いたずら説
子どものいたずらがポルターガイストの正体という説です。
実はポルターガイスト現象で悩む人に多いのが思春期前の少女だという調査結果があります。
そして多くはその背景に育児放棄や家庭内暴力などの問題があるそうです。
この場合子どもが故意にポルターガイストを演出している場合もありますが、無意識だったり実行後に記憶をなくす人もいるそうです。
電磁気の影響説
磁場が発生し物が壊れたり移動するという説です。
磁場が強い場所といわれるとパワースポットを思い出します。
ポルターガイストが磁場によるものなら、そこにいれば気力がみなぎるかもしれません。
恐怖心を取り除ければですが。
勘違い説
幽霊の仕業だと思っていたが実は勘違いだったという説も。
こんなかわいい勘違いもありました。
勝手に引き出しが開いたと思って驚いていたら、犯人は猫だったそうです。
とってもかわいらしいポルターガイストです。
建築不良説
建物の建築状況や老朽化・その土地特有の原因よって引き起こされる揺れや共鳴がポルターガイストの原因だという説です。
たしかに怪奇現象は築年数の古い建物や歴史ある土地に起こりやすいイメージです。
しかしそれだけ人の怨念も溜まってポルターガイストやラップ音という現象が起こっているとも考えられます。
幽霊はいるのか ~見る側のひとたち~

気配や音だけではなく、実際に幽霊を見たという人もいますよね。
これはどう説明するのでしょうか。
ここからは幽霊を目撃した人たちについて科学のメスをいれていきましょう。
右脳派の人
壁のシミや木の模様が人の顔にみえたことはありませんか?
脳は「顔を認識する力」が強いといわれています。
なので人間であるはずのないものが人間のように見え、幽霊だと思い込んしまうのです。
特に右脳は顔認識・創造的思考・視覚的イメージなどを担っています。
実際に幽霊や超常現象を見たという人は右脳派であることが多いそうです。
ではここで自分が右脳派か左脳派か調べてみましょう。
私はどちらからも楽しそうな雰囲気を感じとることができませんでした。
右脳も左脳も機能してないのでしょうか。
幽霊はいるのか解明するよりも自分の脳が心配になってきました…。
共感力が高い人
Aというアルファベットを赤色だと感じとる人がいます。
文字・音・味・匂いなどに色や形を感じることを共感力といいます。
このように共感力が高い人は、通常人が目にすることができないものを感じとります。
人間のオーラー・雰囲気だったり不安感・恐怖心、もしくは病原体・ウイルスだったりを幽霊として感知しているのではないかというのです。
視覚が発達していない赤ちゃんも音や匂いに色や形を感じるのだそうです。
何もない空間に指をさしたり「ばいばい」と手を振ったりする赤ちゃん特有の行動は共感力の高さゆえかもしれません。
幽霊はいるのか?!科学の力でいま解き明かされる恐怖の超常現象たち!/まとめ
今回の調査は
- 魂の有無で幽霊はいるのかを検証しよう!
- 超常現象の解明で幽霊はいるのかを検証しよう!
- 見る人たちの特長を知って幽霊はいるのかを検証しよう!
でした。
残念ながらいずれも幽霊がいないと証明できるものではありませんでした。
ですが脳は私たちが思う以上に勘違いや思い込みをするものだということがわかりました。
「得体の知れない気配」で紹介したように自分がしていることなのに別の人間の仕業だと認知してしまうこともあるのです。
まさか幽霊と思っていたのは自分自身だったなんてこともあるかもしれません。
夏は幽霊もこわいですが毒蛇もこわい!
幽霊と違って蛇は間違いなく実在しますのでみなさんこちらを見てご用心ください。
引用元:エンタメウィーク