子供の運動神経は母親譲り?子育ての不安を解消!遺伝子のウソとホント

『子供の運動神経の良し悪しは母親からの遺伝で決まる』

巷ではそんな噂が囁かれていますが、運動が苦手なお母様たちにとって、この噂は気にしないわけにはいかない大問題。

スポーツ万能とまではいかなくても、体育の授業で恥ずかしくない程度の運動神経はあってほしい…

切実にそんな願いを持っている方もいるのではないでしょうか。

そこで子供の運動神経は実際の所、母親からの遺伝が影響するのか調査してみました。

 



子供の運動神経は遺伝?環境?

人を形成する要因は遺伝が大きいのか、環境次第なのか。

この答えを出すことはすごく難しいですが、人間は高性能な脳と複雑な感情を持った生き物である以上、どちらかだけの影響を受けて一人の人間が出来上がることはないといえます。

結論からいうと運動神経も同じように、100%遺伝ということはありません。

運動が苦手なお母様たち、ご安心を。

ですが逆をいえば、100%環境の影響ということもありません

実は運動能力の66%は遺伝で決まるという研究結果が出ています。

運動能力と遺伝の関係については、1970年代から欧州でおこなわれている「双子研究」が知られており、最近も「運動能力の66%は遺伝要因で決まる」という研究成果が報告されました。

引用元:JUNTENDO SPORTS

ですがここで重要なのは、遺伝的要素が大きいのは運動神経ではなく、運動能力だということです。

運動神経と運動能力の違い

一見すると同じもののように思えますが、運動神経と運動能力は別物です。

運動神経

瞬発力・バランス感覚など。

脳が体の神経回路を通して筋肉に指示を出し、思った通りに体が動くこと。

生まれつき運動神経が悪い人は居ない。

運動能力

筋肉や骨格など体の構造そのもの。

身長や筋肉の付き方など、親からの遺伝要素が大きい。

身長が高い人の子供が、親と同じように高身長なのは、遺伝しやすい運動能力の部分だからということですね。

ですが運動能力が高い子=運動神経がいい子というわけでもなく、いくら運動能力が高くても体の使い方が上手くないと運動神経は発達していきません。

運動能力は遺伝の影響、運動神経は環境の影響が大きいといえそうです。

そもそも母親からの遺伝で運動神経が決まるようなら、運動が苦手なお母さんを持つ子供は、いくつになっても歩くのが苦手だったり、転んだ時に手が出ずに顔が傷だらけなんて現象がそこらじゅうで起きていそうです。

ですがみんな同じように1歳前後で歩き始め、転んだらとっさに手が出るように成長していくので、生まれつきの遺伝要素で運動神経が決まるなんてことはないのでは?というのが個人的な意見です。

 

運動神経は母親譲りといわれる理由

子供の遺伝子は両親からそれぞれ受け継がれるのに、運動神経は母親から遺伝するなんて誰が言い出したのでしょうか。

学力も母親から遺伝するなんて話もちらほら聞きます。

私は女ですので、子供の学力も運動能力も私から遺伝するなんていわれたらプレッシャー半端ないです。

わたし
おーい、旦那くんからは一体何が受け継がれるんだい?(笑)

なぜ母親から遺伝するといわれるようになったかというと、遺伝子のX染色体とY染色体が関係しているようなのです。

受け継がれる遺伝子の違い

中学校の理科の授業を思い出してみましょう。

私たちの遺伝情報は46本の染色体の中に2本1ペアとなって存在しています。

引用元:受験のミカタ

そのうち性別決定にかかわっている性染色体にはX染色体とY染色体があり、女性はXXの染色体を持ち、男性はXYという染色体を持っています。

引用元:生きるものに魅せられて

子供は父親と母親それぞれから1本ずつ染色体をもらいますが、母親はX染色体しか持っていないので子供は必ずX染色体を母親から引継ぎます。

父親からもX染色体を貰った場合はXXで女の子になり、父親からY染色体を貰うとXYとなり、子供の性別は男の子になりますよね。

わたし
Y染色体が存在しない女性も普通に生きていけるということは、Y染色体はあまり重要でない染色体なのでは?!

という仮説が私の頭の中に浮かびました。

実際に調べてみたところ

X染色体
  • 1000以上の遺伝子情報が含まれる
  • ネットワーク構築・情報伝達等の生命維持に欠かせない遺伝子が存在する

ということが分かりましたが、一方Y染色体は

Y染色体
  • X染色体の1/3程度の長さしかない
  • 遺伝子数は78個程度しかなく、遺伝子の密度が低い
  • 性決定の役割しかない

こんなことが分かりました。

つまりX染色体は

  • 遺伝子数が多い
  • 脳に関わる情報が含まれている
  • 子供が男の子の場合、母親から必ずX染色体を貰う 

これらの理由から、学力や運動神経は母親から遺伝するといわれるようになったようです。

X染色体に情報が多く含まれているのは事実ですが、学力や運動神経が母親から遺伝するというのは科学的根拠に乏しく、完全否定している学者さんもたくさんいます。

学力も運動神経も母親から遺伝するという説を、世界中の科学者が満を持して否定してくれる日が待ち遠しい私です!!笑

 



運動神経を良くする方法

運動神経が発達する時期はとても早く、12歳までに培われた能力が運動神経の良し悪しを決めるといわれています。

特に8歳までの過ごし方がとても大事です。

環境次第で運動神経は良くできるということが分かったところで、運動神経を良くする方法をご紹介します。

特別な習い事が必要なわけではなく、普段の遊びの中でできることばかりなので、ぜひやってみて下さい。

たくさん歩く・走る

まだ子供が小さいうちからでも始められるトレーニングです。

ただ歩くだけでも段差を越える、しゃがむ、障害物をよけるなど意外と色々な動きが必要になってきます。

近年の子供はゲームやネットが家で楽しめる影響で、運動量が足りていないといわれているので、積極的に外で動きましょう。

先日、中学時代に担任としてお世話になった先生と会いましたが、今の子供たちは体も小さく、運動能力も落ちていると言っていました。

リズム遊び

音楽に合わせて踊ったり、スキップで遊びながら運動神経を鍛えていきましょう。

親子で一緒に踊ったりしたら、楽しそうですね。

わたし
片足でのジャンプが必要なケンケンパもおすすめ!

YouTubeにも親子でできるダンスがたくさんアップロードされているので、要チェックです。

引用元:YouTube

色んな動きに挑戦する

運動の基礎となる基本動作は上る・くぐる・押す・投げるなど、36種類に分類されます。

引用元:るるぶkids

何か1つの動きだけが得意な子よりも、色んな動きができる総合力の高い子の方が運動は有利です。

たまには違う遊びをして、全身を動かす事が重要ですね。

楽しい気持ちを植え付ける

運動神経を良くするためには、楽しい!もっとやりたい!という気持ちを本人が持つことが一番かもしれません。

私は元々運動が苦手でしたが、苦手なりに子供の頃はバレーボールをしていました。

ですが当時のコーチが、今の時代だったら確実に大問題になっていたであろう超スパルタ主義。

バレーボールは一向に上手くならないし、コーチの機嫌が悪い時はこちらに八つ当たりなんていつものことなので、幼いながらに世の理不尽さを痛感し、それ以来トラウマ級にバレーボールが嫌いですw

そこから運動音痴の運動嫌いとして長年生きてきましたが、

わたし
チームメイトがいないマラソンなら、誰にも迷惑かけずにできるじゃないか!

と思って始めたマラソンはすごく楽しくて、現役市民ランナーとして10年以上続けています。

やっぱり根底には楽しい気持ちがないと運動への積極性も欠けてしまうかなぁというのが私の経験上の感想です。

なので子供に無理矢理何かをさせるのではなく、楽しいと思えるトレーニングをおすすめします。

 

子供の運動神経は母親譲り?子育ての不安を解消!遺伝子のウソとホントまとめ

今回の調査では

  • 運動神経は遺伝せずに、環境の影響を受ける
  • 運動能力は遺伝の要因が大きい
  • 運動神経は8歳までの過ごし方が重要
  • 1つの動きだけをするのではなく、色んな動きを取り入れる
  • 楽しい気持ちの植え付けが大事

こんなことが分かりました。

子供の運動神経はお母さんから遺伝するというのは噂でしかないです。

ですがお母さんが運動が苦手だからといって子供も運動をしない生活をさせてしまうと、噂通りに子供も運動が苦手になってしまう可能性は高いです。

子供は何事も吸収が早いので、小さい頃からの運動習慣次第でいくらでも伸びていきそうです。

小さいうちから一緒に動くことを心がけていきましょう。

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