
引用元:ホリプロ公式サイト
相変わらずのかわいさですね。
先日、深田恭子さんが適応障害で活動を休止するというニュースが流れました。
個人的に大好きな女優さんなので復帰を急がず今はゆっくり休んでほしい想いです。
適応障害は誰がいつ発症してもおかしくない疾患です。
私は、大切な人の心が壊れるその前にいち早くその変化に気付ける人間でありたいです。
とはいえ人の苦痛は目に見えないのでなかなか難しいのが現実です。
そこでまずは、適応障害がどんなものなのか、どうすれば大切な人の支えになれるのか。
この記事を通して一緒に考えてみませんか。
目次
そもそも適応障害とは?

ある特定の状況や環境がストレスとなり生活に支障が及ぶほど心身に症状が現れることをいいます。
ストレスの耐性は個人差があり、きっかけとなるストレスの要因は個人レベルから自然災害などの社会を巻き込むようなレベルまで様々です。
ストレスとなる原因がはっきりしているので、その原因から離れると症状は次第に改善します。原因から離れられない場合、症状が慢性化することもあります。
適応障害でよくみられる症状

不安な気持ちや、焦ったりイライラするという感情面の症状を訴える人が多いようです。
- 情緒的な症状・・・抑うつ気分、不安、怒り、焦り、緊張による汗・手の震え など
- 身体症状・・・不眠、起床困難、食欲不振、倦怠感、頭痛、肩こり、腹痛、めまい など
こんな症状を訴えている人がいれば、それはその人の「SOS」なのかもしれません。見逃すことがないようにしていきたいですよね。
しかしこの症状って日常でも案外よく感じる症状じゃないですか?
「もしかしてあの人も適応障害なのでは」と不安になりますよね。ではなにを基準に適応障害と判断するのでしょうか。
適応障害の判断基準

症状の出現に対して「ストレス因となる出来事があったのか」「いつごろから症状は出現しているのか」「これらに強い相関はあるのか」が判断基準になるようです。
アメリカ精神医学会では「適応障害とはストレス因子の始まりから3ヶ月以内に症状が出現し、ストレス因子の消失後6ヶ月以内に改善するもの」とされています。
ということは療養がうまくいけば、今年中には深田恭子さんの姿をTVで見られる日が来るかもしれないってことですね。もちろんお仕事のことは忘れてゆっくりしてほしいですがファン的にはつい待ち望んでしまいます。
適応障害とうつ病の違い

適応障害はうつ病と似た症状がでます。ではうつ病との違いはなんなのでしょうか。
- 適応障害者ではまれに攻撃的な面が現れることがあります。
- うつ病には攻撃性のある行動はあまり見られません。
- 適応障害の場合、自分の起こした行動の結果に罪悪感を持たないこともあります。
- うつ病は自責感(環境のせいではなく自分が悪いと責める気持ち)が強いのが特徴です。
- 適応障害では症状が緩和され徐々に日々の生活に楽しみを見いだせるようになります。
- うつ病の場合、ストレスから離れても抑うつ状態が続き長期的な治療が必要です。
適応障害・うつ病の違いはあっても本人が苦しいのはどちらも同じはずです。
いずれにしても早く気付いて支えになってあげることが大切ですね。
適応障害の特徴的な行動

うつ病との違いで少し触れましたが、適応障害の「攻撃的な行動」とはどういうものでしょうか。
問題行動
- 短絡的になり自暴自棄となる
- 過剰飲酒・ケンカ・無謀な運転など年齢や社会的役割に不相応な行動
- 遅刻・早退・欠勤などの勤務怠慢
- 意欲低下により外出が面倒になったり、身なりを整える気力がわかない
周囲の反応
例えばストレス要因が職場であるなら、仕事中は症状が出やすいため集中力が低下しミスを頻繁にしたり、意欲低下により遅刻・欠勤をしてしまいます。
しかし休日になると症状が回復するため遊びに出かけることができます。
こういった行動は適応障害を知らない人がみると「仮病」や「怠け者」という誤った認識をもってしまうのです。
そして私たちは大切な人のSOSを見逃してしまうのです。
周囲からのサポートが受けられないと、さらにストレス要因から逃れたい気持ちが一層高まります。
そして社会と関わることを辞め社会適応の機会を失い、徐々に社会復帰が困難になっていくのです。
適応障害の原因

適応障害の原因はストレスですが、ストレスの要因は人それぞれ異なります。
ここで意外なのが「結婚」「子どもの誕生」「昇進」などポジティブな出来事も含まれているということです。 最近では自然災害やコロナなど、生活環境を変化せざる終えないような出来事が頻繁におこっています。そのため今後はより一層、適応障害のような症状で悩む方が出てくるでしょう。 こういった症状や行動・環境の変化を感じているだろう家族・友人・恋人はいませんか。 もしあなたが、大切な人の変化に気付けたのならセルフモニタリングを勧めてみてはいかがでしょうか。やり方は簡単なので、ぜひ一度ご自身でも試してみてください。 まずは1週間分の予定を書き込める手帳を用意します。 できれば1日のタイムスケジュール付きが便利です。 そしてその日の行動や思考・感情を客観的に記録していきましょう。 たとえば「今朝は朝ご飯を食べれた。80点獲得。」「帰宅後母親と喧嘩してしまった。10点。」など、気分の状態を0~100点で評価していきます。 これを続けることで落ち込みの原因や自分の考え方のクセに気づくことができます。 私も実際セルフモニタリングをしてみたところ「あれ。私意外と落ち込んでるんだな」ということもしばしばありました。 こういった自分では気付かなかった気分の沈みが、知らず知らずに蓄積されて抱えきれないものになっていくのかもしれません。 落ち込み要因がわかったら、それを解消する術を考えて実践しましょう。 まず気持ちが落ち込んだ時・不安な時・イライラしている時に「これをすれば気分が上がるな」と思うことをリスト化します。 「質より量」という気持ちで100個を目標にストレス対策(気晴らし方法)を書き出しましょう。 ストレスに強い人は、こういった自分なりのストレス対策法をたくさん持っているのだそうです。 このコーピングリストはツイッターでも話題となっています。参考にしてみてくださいね。 https://twitter.com/kurukuruweisha/status/1068042433018003458?s=20 https://twitter.com/nyacochin_/status/1200762029235064832?s=20 この気晴らし方を考えている時間も、ストレス発散になるかもしれませんね。 ストレスを感じたとき、作成したリストの中からいずれかを選んで試してみてください。 適応障害にあたる症状や行動が続く場合、適応障害が疑われる場合、私たちにできることってあるのでしょうか。 大切な人に私たちができることを3つ提案します。 もしかしたら、大切な人自身が自分のこころの不調に気付いていないかもしれません。 気付いていても「家族や恋人に心配をかけたくない」という思いから誰にも相談できずに抱え込んでいるかもしれません。 あなたが異変に気付いてあげることがとても大事なのです。 たとえば大切な人が問題行動を起こしていても、距離を置いたりその行動を否定するのではなく、今すごく苦しんでいるのかもということを考えてみてください。 無理矢理に聞き出すのではなく「話したくなったら、話し聞かせてね」くらいのスタンスで声をかけてみましょう。 大切な人が話をしてくれたら「そんなことないよ」など否定せず、まずは本人が一番言いたいことは何かを理解しようという姿勢が大切です。 大切な人が安心して休息できる場所をつくってあげましょう。 しかし過剰な配慮はかえって症状が強化されてしまい、回復を妨げることになるそうです。 私たちは、本人が主体的にストレスに適応できるような環境を調整・支援することが重要なのです。 本人の適応力を過小評価して過剰な支援をしてしまうと、本人の主体性を奪い現実逃避的な反応を助長してしまうのです。 このさじ加減がなかなか難しそうですが、私は「いつでも見守ってるよ、側にいるよ。だから安心してね」という気持ちを伝えるのが大事なのではないかと思っています。 こころの不調はひどくなれば社会生活に戻れなくなったり、自殺という最悪な結果を招く恐れもあります。 その前に専門家に相談することをおすすめいたします。 もちろん本人が専門家に相談しにいくことが一番効果的ではありますが、それが無理な場合はあなたが専門の窓口へ相談しにいくのもひとつの手です。 このような専門家のみなさんは、たくさんの悩みに耳を傾けアドバイスをしてきた悩み解消のスペシャリストです。 相談しただけで、安心して症状が軽くなることもあります。 では、すでに適応障害だと診断されてしまっている場合はどういった治療をするのでしょうか。 まずは「ストレス因の除去」です。例えば職場がストレス要因であれば、休職をして職場環境から一度離れる、など環境調整をします。 しかし適応障害は環境を変えることができないからこそ発症する、という側面がありますので調整が難しい場合があります。その場合は下記のような治療もしていきます。 これは医師と連携でしていくことです。 ここで私たちにできることと言えば、このような方法があることを知っておくことです。 そして一度は受診の付き添いをしましょう。どういったサポートをすればいいのか気付くことがあるでしょう。 いかがでしたでしょうか。 金八先生ではありませんが、やはり人は一人では生きていけないものだと私は思います。 適応障害に関してはいつなにがストレスとなるかわからないので、誰が発症してもおかしくありません。また、周りの理解なしではなかなか症状がよくならない病気です。 助け合って、支え合っていけたらいいですよね。 さぁ、もうすぐ暑い夏がやってきます。夏と言えば海やプールですがそこでもSOSを求める人がいるかもしれません。そんなときのために、こちらの記事もご覧ください。
適応障害になる前に
セルフモニタリングとは
コーピングリストを作って実践する
家族や周囲ができること
私たち自身ができること
①気付く
②相談にのる
③安心できる環境をつくる
専門家に相談する
適応障害の治療法
[適応障害の症状と行動]大切な人のSOSを見逃すな!心が壊れるその前に|まとめ