2021年2月9日、Instagramで公開されたはらみちるさんの漫画がインターネット上で話題になっていることを、みなさんはご存知でしょうか。
漫画の内容は、はらさんがカレーを混ぜて食べていたところ、幼馴染に「いい加減にしろ」と注意されたという、彼女自身の実体験に基づくものです。
作中で幼馴染が発した「一口分米をすくってカレーにDipする。それが今のトレンドだ」という台詞が強烈に印象に残っているこの漫画ですが、そもそもカレー全混ぜってそんなにいけないことですか。
みなさんは、カレーを全混ぜる派に対してどういう印象がありますか。
目次
カレーに「正しい食べ方」は存在するのか
カレーを混ぜることに対する是非は、今までも幾度となく論議を交わされてきました。
反対派の意見にはこのようなものがあります。
- 見てて不快
- 野性的
- 育ちの悪さがにじみ出てる
カレーを混ぜただけなのに、なぜここまで言われなければならないのでしょうか。
対して肯定派の意見にはこのようなものがありました。
- 混ぜた方が美味しい
- 混ぜるとライスとルーがバランス良く食べれる
- インド人も混ぜてる
ここでインド人を引き合いに出しますか。
肯定派はインド人を引き合いに出せるところが強いですね。
混ぜる派は3割に満たない
Jタウンネット編集部によるアンケートの結果を見てみると、カレーを全て混ぜて食べる人は全体の29.6%で、その比率は3割にも満ちていませんでした。
ちなみに私も混ぜない派です。中心から食べ始め、徐々にルーとライスを中央に寄せていくスタイルを取っています。
とは言え、他人がカレーをまぜていても、特に何も感じることはありません。
確かに綺麗とは思っていませんが、カレーリゾットもだいたいこんな感じなんじゃないですか。
どちらにせよ、相手にわざわざ伝えるほどのインパクトはありません。
みなさんはどう思いますか。
【カレーの食べ方】マナーを重視した場合
カレーの食べ方にもマナーが存在します。
レストランやホテルでカレーを食べる場合は、マナーをきちんと守って食べた方が無難ですよ。
混ぜるのはやはりマナー違反
マナーを重視する場合、混ぜて食べる行為はやはりNG行為に当たります。
なぜなら、マナーの基本は「お皿を汚さず食べること」だからです。
カレーを食べる前に全部を混ぜてしまうと、お皿がべっちょりと汚れてしまいますよね。
マナーの観点から見てみると、カレー全混ぜはNG行為と言わざるを得ないのです。
ご飯をルー側に寄せて食べるのが正解
ではマナー的には、どんなカレーの食べ方が正解なのでしょうか。
正しいカレーの食べ方は以下のとおりです。
- ご飯とルーの境界線から食べ始める
- ご飯を一口ずつすくって、ルーにつけて食べる
- ご飯をルー側に寄せていくのがポイント
この食べ方が一番お皿を汚さないのだそうです。奥が深いですね。
【カレーの食べ方】味を重視した場合
家庭でカレーを食べる場合、マナーを気にする必要はありません。
この場合他人の目を気にする必要がないので、本人の好きなように食べるのがベストだと私は思います。
そこで気になるのが、カレー全混ぜ肯定派の「混ぜた方が美味しい」という意見です。
私は恥ずかしながら、カレーの全混ぜに挑戦したことがまだありません。
なので、彼らの言っていることが真実なのか、見極めることができないのです。
【検証してみた】本当に混ぜた方が美味しいのか
ということで、実際に検証してみました。

左が事前に混ぜなかったカレー、右が事前に混ぜたカレーです。
福神漬は家になかったのでコーンをトッピングしてみました。
しかし、全混ぜ肯定派は福神漬も一緒に混ぜるのでしょうか。ここでも派閥が分かれそうですね。
それでは、いざ食べてみます。

目をつぶって出されたらどっちがどっちかわからないレベルだったので、正直困りました。
よく考えたら私はあまり味に敏感なタイプではありません。テイスティングにもっとも向いていない種類の人間です。
しかしよく味わって食べてみると、混ぜた方は米が柔らかく、混ぜない方は米の食感がしっかりと残っていました。
よく聞く「混ぜた方が味がしっかりついて美味しい」という意見に関しては、そもそもカレーは最初から味が強い食べ物なので、私のド素人舌では違いがわかりませんでした。
強いて言うなら、混ぜない方はたまに素のお米の味がするときもある、くらいでしょうか。
だからといって、どちらかがすごく美味しいという結果には至らず、私の出した結論は以下の通りでした。

「混ぜた方が美味しい」の根拠
「好みの問題」という結論では納得できない方もいらっしゃると思うので、ここは徹底的に白黒ハッキリさせたいと思います。
伏木亨教授の著書『コクと旨味の秘密』に記載された情報によると、複数の味を混ぜることにより旨味が増幅したように感じることがあるのだそうです。
そしてカレーはまさに、混ぜると美味しい料理の代表的存在とあります。
飲食店によっては「事前によく混ぜてから食べてください」と注意されることや、最初から混ざった状態で提供されることもあります。
ということは、やはりカレーは混ぜた方が美味しいということなのでしょうか。
「混ぜない方が美味しい」の根拠
しかし一方で、ルーをライスとは別の容器に入れて提供する飲食店もあります。
みなさんも、魔法のランプみたいなやつにルーが入っているのを一度は見たことがあるでしょう。
なぜこうしているのかと言うと「お米がルーの水分を吸って柔らかくなるのを防ぐため」なのだそうです。
そして、店によってはなんと「事前に混ぜないでください」と注意するところもあるのだという情報を耳にしました。
これはいったい、どういうことなのでしょうか。
これではさっきの話と真逆じゃないですか。頭が痛くなってきました。
混ぜると美味しいカレーとそうでないカレーがある
しかし調査を進めるうちに「事前に混ぜてはいけないカレー」には、ある共通点が存在することがわかったのです。
その共通点とは「スープに近い水っぽいカレー」であるということです。
スープに近いカレーは、ご飯と混ぜると味が薄まってしまい物足りなくなってしまうことがあるようです。
しかも、お米が水分を吸ってリゾットのようになってしまいます。
これで結論が出ましたね。
とろっとしたカレーは混ぜて食べた方が美味しい。
しかし、水っぽいカレーは逆に混ぜない方が美味しい。
これがカレーの真理です。
もしあなたの周囲にカレーの食べ方で悩んでいる人がいたら、是非このことを教えてあげてください。
【カレーの食べ方】外国人の場合
そもそもカレーは今や万国共通の料理ですし、外国人の意見も視野に入れるべきではないでしょうか。
そこで、カレーの本場インドと日本のお隣韓国では、どういうカレーの食べ方をしているのか調べてみることにしました。
カレーの本場インドの場合
最初に、カレー全混ぜ肯定派から「インド人も混ぜてる」という意見が出ていましたね。
確かにインドはカレーを手で食べているので、混ぜないと食べることができません。
しかし「事前に全部混ぜる」となると話は違ってきます。
一般的に「カレーを混ぜる地域」とされる南インドの定番料理「ミールス」には、ワンプレートに何種類かのカレーとおかずが乗せられています。
それらをよく混ぜ合わせて食べるわけなんですが、ほとんどのインド人は全部一度に混ぜずに、少しずつ混ぜて食べているではないですか!
インド人いわく「一度に全部混ぜてしまうと味が同じになってしまう。少しずつ割合を変えて楽しむのがミールス」ということだそうです。
驚きました。これは全混ぜ否定派によくある典型的な意見です。
ここに来てインド人の立ち位置がまるっきり入れ替わってしまいました。熱い展開ですね。
お隣の韓国の場合
私の知り合いに韓国人の一家がいるのですが、彼らはとにかくスープと米はなんでも混ぜているイメージがありました。
その法則で行けばカレーは絶対に混ぜるだろうと思い急遽LINEで尋ねてみると、やはりカレーも混ぜるとのことです。
韓国ではもともと料理を混ぜて食べる文化が強いので、カレーも混ぜて食べる方が一般的なんだそうです。
韓国人いわく「混ぜた方が絶対美味しいよ」とのことなので、みなさんも是非試してみてください。
【カレーの食べ方】私の出した結論
結論から言うと、私はやはり今まで通り、カレーは混ぜずに食べようと思いました。
なぜなら、できるだけ楽をして食器洗いを終わらせたいからです。
とは言え、カレー全混ぜ派を否定することはありません。
マナー違反かもしれませんけれど、美味しいカレーを一緒に食べた思い出をその人と共有できればそれで満足です。
話は変わりますが、我が家のカレーは少し変わっていて、小皿に盛った食材を各々好きなようにカレーの上に乗せて食べるというシステムを採用しています。

そして私のお気に入りのトッピングは「くるみ」と「バナナ」です。
恐らく私は、人によってはカレー全混ぜとかどうでもよくなるほどヤバい食べ方をしているわけなんですが、こういう人間も世界には存在しています。
いろいろな人がいますけれど、どうか温かい目で受け入れてあげてください。
そこから始まる世界平和もあるかもしれません。
【カレーの食べ方】混ぜるのはマナー違反?混ぜた方が美味しいのは本当?まとめ
混ぜて食べた方が美味しいという意見もありますが、混ぜられたカレーを見て不快になる人もいるので、お店ではマナーを守って食べた方が良さそうですね。
「不快」と思ってしまうことは感覚の問題なので仕方のないことですから、混ぜる側は混ぜない側に配慮する必要があると思います。
また、混ぜない側も混ぜる側に寛大な心で接することが大切です。
意見の違う者同士がお互いを尊重する心を持つ時に、人間の多様性が持つ真の素晴らしさが大いに発揮されるのではないでしょうか。
ところで、カレーといったらキャンプですね。
キャンプが楽しくなる料理はカレー以外にもたくさんあります。
以下の記事では、キャンプ中に作れる美味しそうなレシピがたくさん紹介されてます。
ダンボールで作る燻製器の作り方も紹介されていますよ。