皆さんは、飲食店や一般家庭の玄関先で、小さな皿の上に塩が盛られているものをご覧になったことがありますか。
あれは「盛り塩」と呼ばれ、古来中国より伝わる魔除けの一種です。
昔から塩には、邪を払う効果があると信じられてきました。
日本では奈良・平安時代から、厄除けや縁起担ぎのために盛り塩が利用され始め、令和となった現在でも人々に愛され続けています。
しかし皆さんは、盛り塩の正しい捨て方をご存知ですか。
この記事では、盛り塩の正しい捨て方と交換時期の目安について詳しく解説していきます。
目次
盛り塩の正しい捨て方
盛り塩の一番良い捨て方は以下の通りです。
- できるだけ近くで処分すること
- 綺麗な水に流すこと
このことを踏まえて、昔は使用済みの盛り塩を近くの川に流して捨てていました。
しかし現在では、近くに川がないなどの理由で、川に流す捨て方が現実的でない場面が多くなりました。
そのため現在では、使用済みの盛り塩はキッチンやトイレに流して捨てるのが一般的なようです。
もちろん従来通り、近くの川に流す捨て方でもOKですよ。
トイレに流していいの?
私が「盛り塩はトイレに流す」という捨て方を知った時に、ひとつの疑問が浮かび上がりました。
それは「神聖な盛り塩をトイレに流して良いのだろうか」ということです。
これは、私の盛り塩についての知識が少なかったために生まれた疑問です。
使用前の盛り塩は清いもので邪を払う効果があるのですが、使用後の盛り塩は周囲の邪気を吸い取っているため、むしろ穢れたものに変化しているのだそうです。
ですから、盛り塩をトイレに流して捨てることはなんの問題もありません。
もう一つ、「塩をトイレに流しても水道管は錆びたりしないのか」という疑問も多くの人が持つようです。
これについては、トイレに塩が流れるのは一時的なものなので問題ありません。
処分する盛り塩が固くなってしまった際は、トイレに流す前に崩してから流すと、トイレが詰まる心配がなくなり安心です。
やってはいけないNG行為
逆に、盛り塩の捨て方でやってはいけない意外な行為がありました。
それは「食べること」です。
さすがにトイレや玄関先に置いた盛り塩を料理に使う気にはなりませんが、キッチンに置いた盛り塩なら少しくらい食べても問題ないように感じますよね。
しかし、少し前にも書いた通り、使用済みの盛り塩は穢れています。
穢れたものを身体に取り込むのは、良くないことなのです。
ですから、使用済みの盛り塩を口に含むのはやめておきましょう。
おすすめ再利用法
盛り塩をただ捨てるだけではもったいないですよね。
実は、使用済みの盛り塩でも再利用できる方法があるので、試してみてはいかがでしょうか。
キッチンやトイレの掃除に使う
塩には殺菌効果やぬめりを取る効果、さらには臭いを防ぐ効果まであるといわれています。
排水溝やトイレの掃除、ペットの粗相の後始末にはもってこいですね。
さらに、塩はキッチンのシンク汚れを取るのにも適しています。
酢も併せて使用すれば、さらに効果が期待できますよ。
しかしここで注意してほしいのが、使用済みの盛り塩は食器やまな板の掃除に使ってはいけないということです。
使用済みの盛り塩は穢れていますので、人の口に入る恐れがある物には使用しないでおきましょう。
除草剤の代わりに庭にまく
使用済みの盛り塩を除草剤の代わりに庭にまく人もいるようです。
しかし、住宅街などで隣の家との距離が近い場合は、隣の敷地にまで塩が流れてしまう可能性があるので注意しましょう。
神棚にお供えした盛り塩は食べてもOK
神棚にお供えした盛り塩は穢れていませんので口に入れても大丈夫ですが、もっともおすすめの再利用方法は「塩雑巾」です。
神棚にお供えした塩を水に溶かしその水で家を掃除すると、塩の効果で家中がピカピカになり、さらには邪気も払えます。
食器に使用してもOKですので、グラスの曇り取りや湯呑の茶渋を落とすのに利用するのもおすすめですよ。
その際には酢を加えるとさらにピカピカになりますので、一度試してみてはいかがでしょうか。
盛り塩の交換時期
盛り塩の交換時期は特に決まっているわけではないので、汚れたり塩が固まってしまったタイミングで交換すれば良いらしいです。
とは言え、あまり長く盛り塩を放置すると、邪を払うどころか逆に悪い気を呼び寄せてしまいますので、「月初めと15日」や「1週間に1回」などと、自分で無理のない範囲に交換時期を決めておくのが良いでしょう。
見栄えの良い盛り塩の作り方
どんな見た目であっても盛り塩の効果に差はありませんが、やはり見栄えの良い盛り塩のほうが気持ちが良いですよね。
しかし、盛り塩を綺麗に盛ろうとすると時間がかかりますし、なかなかうまくいかないものです。
盛り塩固め器
簡単に綺麗な盛り塩を作るために、世の中には「盛り塩固め器」というものが存在するようです。
盛り塩固め器を使用すると、見栄えの良い円錐型の盛り塩や縁起の良い八角形の盛り塩を簡単に作ることができるのです。

盛り塩セット/八角皿5枚付き
(税込み)1,650円見事な盛り塩ですね。
ちなみに、盛り塩固め器はセリアなどの100円ショップでも販売されていることがあるようです。
盛り塩専用塩
盛り塩を使用する塩は、どんな塩が適しているのでしょうか。
これには「塩であればどんなものでも効果がある」という説や、「自然塩でないと効果がない」という説など、いろいろな意見があります。
考え方は人によって様々ですが「盛り塩を作りやすい塩」というものは確実に存在します。
まず、科学塩はサラサラしていて盛り塩には向きません。
粗塩などの少ししっとりとした感触のある塩のほうが、盛り塩を作るのには適しています。

清めの塩 1kg
(税込み)1,100円おすすめは、盛り塩専用の塩です。
盛り塩を美しく作るために作られた塩ですので、確実に見栄えの良い盛り塩を作ることができます。
【盛り塩の捨て方&交換時期】トイレに流すのはOK・食べるのはNGまとめ
今まで、飲食店の玄関に置いてある盛り塩をなんとなく眺めてきましたが、盛り塩の世界も奥が深いんですね。
古い盛り塩を処分し、新しい盛り塩を置く時に、自分の気持もさっぱりと入れ替えて、新しい日常をスタートさせるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
運気の流れを良くするためには部屋の掃除をしたらいい、なんて話を聞いたことがありませんか。
不用品を捨てることには様々な心理的メリットがあるんです。
以下の記事で詳しく解説していますので、興味のある方は是非読んでみてくださいね。
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