動物たちには、人間よりはるかに優れた感覚が備わっており、地震の前兆を察知する能力を持っていると言われています。
カラスなどの鳥、犬や猫など、様々な動物が地震の前に異常な行動を見せるという話を聞いたことがあるでしょうか。
この記事では、動物たちが地震の前に見せると言われている異常行動を、いくつかご紹介したいと思います。
目次
【地震の前兆】カラスなど鳥類の異常行動
みなさんは「カラスが町からいなくなると地震が起こる」という噂を聞いたことがあるでしょうか。
カラスなどの鳥たちも、地震を予知したと思われる行動をよく見せています。
カラスの異常行動
東北大学東北アジア研究センターが発表した東日本大震災前兆現象アンケートの結果によると、カラスの異常行動についての報告がいくつか挙がっていました。
- 約1ヶ月前から、朝夕、カラスの群れが空を覆い、市民の間でちょっとした話題になっていた(陸前高田市)
- 数日前からカラスが消えた(宮城県南三陸町)
- 3月11日 午前1:50頃、公園でカラス50羽ほどが騒いでいた(宮城県石巻市湊地区)
深夜に大量のカラスが公園で騒いでいるって、この時点でかなり怖いですよね。
カラスたちは地震の前兆を察知して騒いでいたのでしょうか。
【地震の前兆】ナマズなど魚類の異常行動
日本には古くから「地中の巨大ナマズが怒れば地面が揺れる」という言い伝えがあります。
そしてみなさんも「ナマズが暴れると地震が起こる」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ナマズは昔から地震と関係の深い魚ですが、ナマズを始めとする魚類も、地震の前に様々な異常行動を見せています。
ナマズの異常行動
1855年、江戸時代の安政の大地震日には、夜行性のはずの大量のナマズが昼から騒いでいたという記録が残っているそうです。
他にも、地震の前に大量のナマズが水面に現れていたという報告は多数上がっています。
これは、ナマズが電気に敏感な生物であることから、地震の前に発生する微弱な電磁波を感知して起こっている現象だと言われています。
「ナマズが暴れると地震が起こる」というのは、あながち迷信ではないのかもしれません。
クジラ・イルカの集団座礁
クジラやイルカは魚類ではありませんが、水の生物なのでこちらにまとめさせていただきます。
2011年2月2日に起こったニュージーランドのクライストチャーチ地震の2日前に、「クジラが107頭、浜に打ち上げられた」という報告がされています。
東日本大震災の7日前にも茨城県下津海岸に54頭のクジラが座礁していたという報告が挙がっていました。
クジラやイルカの集団座礁は地震の前兆だと語る人もいますが、座礁には様々な原因があり、詳細はまだわかっていません。
【地震の前兆】犬や猫の異常行動
兵庫県内の獣医師と日本愛玩動物協会が、飼い犬や飼い猫を対象に行った調査によると、犬は26.2%、猫は39.5%が地震の前にいつもと違う行動をとったそうです。
犬の異常行動
『地震予知読本・動物は警告する!』(隅田川文庫)には、阪神淡路大震災後に報告された、ペットとして飼われている犬の様々な異常行動について記載されていました。
- 地震の何分前かはっきりわからないが近所の飼い犬数匹が激しく吠え目を覚ました。その後に地震が来た(羽曳野市)
- 地震の5時間前、何匹もの犬がオオカミのような遠吠えをしていた(大津市)
犬は地震の前兆を察知すると、それを飼い主に知らせようとけたたましく吠える傾向にあるようです。
猫の異常行動
猫もナマズと同様、電磁波を敏感に感知することのできる生き物です。
また、猫はには優れた第六感があり、古来から不思議な力が宿っていると言い伝えられています。
ペットとして飼われている猫は、地震の前に次のような異常行動を見せる場合があるそうです。
- 家の外に出たがる
- 落ち着かず、家中を歩き回る
- 飼い主に攻撃的になる
東日本大震災後の、猫の飼い主を対象としたアンケートによると「地震の数時間前に、飼い猫が子猫を外に出し消えてしまった」という報告もあります。
猫は自分の身を守ろうと、家の外に脱出しようとするケースが多いようです。
【地震の前兆】小動物の異常行動
小動物は体が小さい分、身の危険を察知する能力に優れていると言われています。
ネズミやウサギなどの小動物たちも、地震の前兆を察知して異常行動を起こす場合があります。
ネズミの異常行動
ペルーのヤナチャガ国立公園では、地震が起こる23日前から動物たちの姿が見えなくなっていったそうです。
引用:環境保全の独立ニュース局
特にネズミなどのげっ歯類は凄まじく、国立公園で一番数が多いにも関わらず、地震の前にはほぼ完全に姿を消していたそうです。
ハムスターやリスの異常行動
1995年1月阪神・淡路大震災の前兆についてまとめた『前兆証言1519!』(東京出版)には、次のような記載がありました。
- 大震災の3日前に、飼っていたハムスターが、落ち着かずにカゴの金網によじ登ってガリガリ掻きむしり、ストレスのせいか翌日に死んでいた(兵庫県尼崎市)
- ハムスターを6匹を飼っていたが、1週間前からオスが暴れだし、翌日に1匹が噛み付かれて血だらけで死んでいた(神戸市)
- 地震の3日前に、オスとメスのリスの1匹が血まみれになって死んでいた(神戸市)
普段おとなしい小動物たちが仲間同士殺し合うとは、かなりショッキングです。
ハムスターやリスなどの小動物が、仲間同士で殺し合ったりするときは、何か尋常じゃないストレスを抱えてパニック状態に陥っているサインです。
ウサギの異常行動
横浜市のウサギ専門店のオーナーの話によると、2008年7月24日の岩手巻沿岸北部地震の前日に、ウサギの飼い主たちから問い合わせの電話が殺到したそうです。


また地震の前日には、ウサギが普段とは違った鳴き声で鳴いたという報告もされています。
ウサギには声帯がありませんので、普段は小さく「ブーブー」としか鳴きません。
そのウサギが、地震の前日にはオウムのような声で鳴いたという報告があるのです。
これは、ウサギが絶体絶命の危機を身に感じているときに鳴く鳴き声です。
ちなみに、我が家のウサギのチモちゃんは、地震の直前にもペット用ドライフルーツをもりもり食べていました。

地震の前兆かもしれない動物の異常行動。カラスの大群が空を覆う!まとめ
いつもそばにいてくれる可愛いペットたちや、町のカラスたちをよく観察してみると、普段と違う行動を取っていることに気づくかもしれません。
しかし、動物たちの行動は、その日の体調や状況なども大きく関係していますので、一概に地震の前兆だとも言い切れません。
とはいえ、あなたの可愛いペットがあなた何かを伝えようとしているなら、いち早く気づいてあげたいですよね。
もし動物たちがいつもと違った行動をとっていたら、それは彼らが地震の前兆を察知しているのかもしれません。
動物たちの異常行動にすぐ気づけるように、普段から彼らと仲良くしておきましょう。
いつも私達を癒やしてくれる可愛いペットたちですが、そんな彼らを販売しているペットショップは、実は問題だらけなんです。
以下の記事では、ペットショップの問題について取り扱っています。
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